赤ちゃんの教え

 

こうやって好き勝手なブログを書き続けている私にも悩みがあります。

 

以前にも書きましたが、私は安い給料でも今までなんとか生活してきました。

贅沢をしなければ、日々の暮らしに困ることはあまりありませんでした。

 

お金は天下の回りもの、何とかなるさと思っていました。

 

ところが、最近、よく老後破産とか下流老人とか厳しい現実を耳に

するようになりました。

 

その頃から私はお金についての不安と悩みを持つようになりました。

 

先日コメダでひとり、コーヒーを飲みに行った時の事です、お店の方に案内され

座った席のとなりで70歳位の男性が二人で話していました。

 

大きな声で話すので、聞く気はなかったのですが、私の耳に入りました。

 

ひとりが、年金が少なくて喫茶店でコーヒーを飲むのは久しぶりだと言いました。

このコーヒー代で1日過ごすこともあると言いました。

 

いつも食費を削っていて家でもコーヒーなんか飲むことはない、惨めなもんだよ

と言いました。

 

もうひとりの男性は、一番怖いのは病気だと言いました。

 

病気にかかってもお金がないので病院にも行けない、最近歯が抜けたけど、

入れ歯もできないと言いました。

 

でもこうやって、たまにふたりで話をすることができるのは幸せだと言いました。

近所には奥さんに先立たれ、ほとんど外出することがない男性がいるようでした。

 

その男性には話し相手もいなくて、いつもひとりで寂しくご飯を食べているらしい、

孤独死するのではないかと心配そうでした。

 

私は彼らの話を聞いて、ますます私の将来が不安になりました。

 

以前、老後2000万円問題の話題が活発に取り上げられたことを思い出しました。

私にはとても2000万円の貯蓄などありませんし、将来できることもないでしょう。

 

人生100年といわれる時代ですが100歳近くまで働く自信は全くありません。

私は暗い気持ちで冷めたコーヒーを飲みました。

 

彼らが話し終えて帰った後、赤ちゃんをつれた若い夫婦がその席に座りました。

お母さんは赤ちゃんを抱っこしたまま、話に夢中でした。

 

赤ちゃんはご機嫌がいいのか泣くこともなくおとなしくしていました。

 

しばらくして、私がその赤ちゃんを見た時、偶然、その赤ちゃんは私に向いて

大きな口を開け、目を細めて笑顔を返してきました。

 

私も思わず赤ちゃんに笑顔のお返しをしました。

 

その笑顔は、何の苦労もない幸せいっぱいのように見えました。

私は可愛いなと思ったと同時に、生きていることの素晴らしさを感じました。

 

この赤ちゃんはまさに今、人生のスタートラインに立ったばかり。

これから力強く生きていこうという生命力を感じました。

 

私はこの赤ちゃんを見て、私はなんと小さなことで悩んでいたのだろうかと

思いました。

 

この赤ちゃんのように、今のこの瞬間を精一杯生きることが大切だと思いました。

私は先ほどのお年寄りを見て、長生きすることばかりを考えていたようです。

 

長く生きることだけが人生ではない、今を大切にしていかに充実した

人生を送るかということのほうが幸せだと思いました。

 

私はお金がなくても生きていける、かすかな希望が見えてきました。

 

そしてこの赤ちゃんは、今、お金よりも両親や周りの人の愛のほうが必要なのです。

私はこの赤ちゃんに教えられました。

 

人生とはお金ではなく、愛を与え合い、今を大切に一生懸命に生きることだと。

私は冷めたコーヒーのお代わりに熱いコーヒーを注文しました。

 

今回の投稿で200記事の目標に到達しました。

ここまでこれたのは皆様のおかげだと思っています。

 

ありがとうございました。