人生の楽しみ方

 

今回は、私のブログ友達のお話です。

 

彼女は人生の目標もなく、楽しみもなく、ただ眠るのが大好きな、

夢のない面白味のない人間でした。

 

彼女は時間をかけて熱中することもなく、十分すぎる睡眠をとるのが習慣です。

彼女はまるで死んだようにぐっすり眠っています。

 

眠っている彼女は、まるで何の心配事もないように穏やかに眠っています。

彼女はいつまでもこのまま眠っていたいのでしょう。

 

しかし必ず夜が明け、朝がやってきます。

 

寒い朝、1秒でも長く布団の中にいたいのと、仕事に行くための準備との

こころの戦いが始まります。

 

彼女は観念して、一気に起き上がり、朝の支度が始まります。

トイレ、洗顔、朝食、お化粧、洋服選びと朝のあわただしい時間が過ぎます。

 

そして憂鬱な気分で家を出て会社に向かいます。

彼女は携帯電話会社のコールセンターでオペレーターの仕事をしています。

 

彼女はコールセンター業務は体力的に楽で、資格がなくても給料がいいと聞いて

ここで働くようになりました。

 

入社すると研修が10日あり、その間に仕事を覚えるので初心者でも大丈夫でした。

しかしながらこの仕事、クレームが実に多いのです。

 

それは彼女の責任ではなく、携帯電話会社の説明不足などによるクレームです。

まじめな彼女は、お客に真摯な対応すればするほどこころが痛みました。

 

先輩は、相手がどこの誰だかわからないし、直接会うのではないので、気楽に

やりなさいと言いますが、彼女のこころはそんなに器用ではありませんでした。

 

だんだんこころの傷が広がり、深くなり、彼女は会社をよく休むようになりました。

彼女はひとりで自分のこころの苦しみを抱え、悩みました。

 

相談する人もいないし、誰も彼女を救ってくれる人もいませんでした。

 

身体の傷は回復を願う期待の気持ち、こころの傷は深みにはまる絶望の気持ち。

身体の傷は治って楽になりたいと思うが、こころの傷は死んで楽になりたい。

 

彼女はこんなふうに考えるようになりました。

 

まじめな性格の彼女は、仕事をやめたいが、それでは、人生の落伍者になって

しまうと思いました。

 

死んでしまいたいがそんな勇気はありませんでした。

生きていくのも辛い、死ぬのも怖い、彼女はこれからの人生にとても悩みました。

 

そんなとき彼女はブログの存在に気づき、とにかく自分の辛くて苦しい思いを

書いて、誰かのこころに伝えたいと思いました。

 

彼女は自分の今の気持ちをブログに書くことで、少しは気持ちが楽になった

ような気がしました。

 

ブログの中には人には言えない彼女のこころの中の真実が書かれていました。

 

これを読んだ人たちにこころが伝わり、その共感が彼女にコメントで返ってきました。

彼女は多くの人から勇気と愛情をもらいました。

 

ブログを続けていると、この広い世界には、彼女と同じような悩みを持っている

人がたくさんいるのがわかりました。

 

今まで一人で悩んでいたのが、たくさんの仲間が読者となって、彼女をしっかり

応援してくれるようになりました。

 

ブログの世界にはこころの優しい人がたくさんいるんですね。

彼女は仕事に戻り、その苦しみを乗り越え頑張るようになりました。

 

それから彼女は、読者になってくれた人のブログを読みました。

そこには多くの人生が語ってあり、素晴らしい生き方が書かれていました。

 

彼女の人生はブログによって、自分の将来への道筋を教えてもらい、

人生の楽しみ方を知ったようです。

 

彼女は絶望の世界から希望の世界へと見事に方向転換することができました。

 

ブログって、生きたこころの教科書なんですね。