ペットの価値

 

私と妻は、昨日、ショッピングセンターに買い物に行きました。

 

妻は洋服を見たいと言うので、私は妻と別れて、ぶらぶら歩きながら他のお店を

見て回りました。

 

日曜日のお昼前とあって、お客が多くて、私は通路を歩くと人混みで、人酔い

しそうになりました。

 

私はどこでもいいからと思い、人が少なそうなお店に入りました。

そこはペットショップで、かわいい子犬がたくさんいました。

 

お店の中には10人くらいお客がいて、ペットを見ながら楽しそうに話を

しているのが聞こえました。

 

独身の女性らしきふたりは、ペットは赤ん坊のようで、母性本能がくすぐられる

ようなことを言っていました。

 

また、ひとり暮らしに見えるお年寄りの女性は、店員に、ペットと一緒にご飯を

食べることでこころが癒されると言っていました。

 

私はペットにはあまり興味がないので、なんとなく、ガラスのお部屋にいる

子犬が、動きまわったり、寝ているのを見て回りました。

 

するとその中の黒い一匹が、私が近づくと、ガラス越しに立ち上がりました。

目が大きくて耳が柴犬のように立っている、ブルドッグのような子犬でした。

 

その子犬はガラスが割れんばかりに、ガラスに体を預け、私の胸に飛び込んで

きそうなくらい夢中になって、前足をバタバタ動かしました。

 

私の目を見つめ、まるでお父さんに、早く抱いてほしいと訴えているようでした。

私はその時、目の中に入れても痛くないほどかわいい子犬に、こころが動揺しました。

 

ペットがこんなにかわいく思えたのはその時が初めてでした。

 

この子犬との運命的な出会いは、この子は私に飼われるために生まれてきた

のかもしれないと思ったほどです。

 

ガラスの上の面に説明書が貼ってあり、その子犬はフレンチ・ブルドッグ

生まれたのは今年の3月、今の体重は2kgで、成長すると10㎏くらいになるようです。

 

私は今までペットに興味がなかったので、その価値にはまったく無知でした。

そのペットの値段を見ると40万円くらいでした。

 

人の価値はお金で決まるものではないのに、ペットの価値には値段がつくんですね。

私にはその値段が高いのか安いのかまったくわかりませんでした。

 

妻との待ち合わせの時間になったのでお店を出ましたが、その人懐っこい

子犬のかわいらしさが忘れられませんでした。

 

家に帰って夕飯の時、ご飯を食べながら、その子犬のことを妻に話しました。

そしてペットを飼ってもいいかと聞きました。

 

妻は私に、ペットってお金がかかるのよ、美容のためにトリミングサロンに

連れて行ったり、病気になったら病院にも連れて行かなければならないし、

 

犬の食事代も高い、そして毎日お散歩にも連れて行かなければならないのよと

言いました。

 

わたしは妻にその子犬のかわいらしさを説明し、見たらきっと飼いたくなると

言いました。

 

妻は私に、その子犬の値段はいくらかと聞きました。

 

私は妻に、ワクチン代とかいろいろ合わせると50万円近くになると言いました。

 

すると妻は私に、100万円出しなさい、あなたがそれだけ払うだけの価値があると

思うのなら、私がその犬を買ってきますと言いました。

 

私は半値に値切ることはあっても、その子犬に100万円も払うだけの価値が

あるとは思いませんでした。

 

私は妻の言葉を聞いて、自分には子犬に対する愛情が小さいことに気づきました。

私はその子犬のかわいさに目がくらみ、危うく衝動買いしてしまうところでした。

 

私のような愛のない人間に飼われなかった子犬は、幸運だったと思いました。

 

私の性格では、かわいいうちは面倒をみるけれど、飽きてしまうとほったらかしに

して、その後の面倒は妻任せになっていたでしょう。

 

私は人を愛することも十分にできないのに、ペットを愛するなんて無理ですね。

 

ペットの価値とは、ペットを愛する人の気持ちで決まることがわかりました。

その愛が大きければ大きいほどその価値が高まるのです。

 

私は皆様のペットのブログをよく読んで、ペットに対する愛情を学んでから

ペットを飼いたいと思いますので、よろしくお願いします。