自分を大切にすること

 

前回は新型コロナの件でお騒がせしました。

 

今の体温は36.0度でいまのところ感染していないようです。

今回は新型コロナの体験談を書くことにならず、ホットしています。

 

安心して普通のブログを書きました。

 

私の知り合いに、とても人のいい女性がいました。

 

彼女はいつも自分を人に合わせ、周りのことを気遣う人でした。

彼女には自分というものがなく、人の言うことにいつも左右されていました。

 

彼女は人に嫌われるのはいやで、自分の気持ちをはっきり出すこともなく

誰にもいい顔をしていました。

 

そのため彼女は人からものを頼まれることが多く、いつも引き受けていました。

 

人から頼みごとをされると断ることのできない彼女は、自分が嫌になることも

ありました。

 

ある時彼女は友達から、休みの日に一緒にショッピングして食事をしようと

誘われました。

 

でも彼女は、その時気分が乗らず、その日は予定があるからと断りました。

するとその友達は「何の予定?」と聞いてきました。

 

痛いところをつかれ、ドキッとして、予定などなかった彼女は、「たいした予定

じゃないから付き合うわ」と言って断り切れませんでした。

 

自分の気持ちに正直になれない彼女は大きく落ち込みました。

結局、彼女は気分が乗らない友達とのデートで1日をつぶしました。

 

自分を犠牲にして人に合わせても、その気持ちを知らないで、いい人ねで

すまされる彼女は、自分の性格はとても損な性格だと思いました。

 

彼女はそんな自分の性格に嫌気がさし、周りのことばかり気にしないで

もっと自分を大切にしなければならないと思いました。

 

それから彼女は、少しずつ、人に合わせることなく自分の気持ちを出し

自分の想いのままに生きるようにしました。

 

そんな彼女の変化に周りは気付き、彼女は冷たくなったと思うようになりました。

今までは、彼女は何を言っても同調する薄っぺらい人だと思われていたのです。

 

彼女はお人好しとして軽くみられるのではなく、普通の人として尊重して

欲しかったのです。

 

でも彼女は、今までのイメージがとてもお人好しだったので、自分の想うままに

生きる姿は冷たく感じられるようになりました。

 

その頃、私も彼女がだんだん変わっていくのに気が付きました。

 

しかしながら、彼女は自分を大切にしたいと思って自分を変えたのでしたが

周りは全然彼女を大切にはしてくれませんでした。

 

人の気持ちがだんだん彼女から離れていきました。

自分を大切にしたいと思った彼女は、こんなはずではなかったのにと悩みました。

 

当たり前のことですが、その時彼女は、自分を大切にすることは必ずしも

自分が大切にされることではないと気付きました。

 

私はそんな彼女を見て、別の方法があったのではないかと思いました。

 

私は彼女の「自分を大切にする」を「人を大切にする」に置き換えてみました。

 

私は彼女が人に合わせるのをやめるなら、人の想いを理解するのがいいのでは

ないかと思いました。

 

周りの人の言動をよく観察して人のこころを広く深く感じ取るのです。

 

そして彼女と同じ気持ちを人の気持ちの中から見つけるのです。

つまり、共感できることを見つけるのです。

 

自分の気持ちにメリハリをつけ、共感できることから深く相手のこころに

入り込みます。

 

その共感したこころで人を大切にすれば愛が生まれると思います。

 

そうすることで彼女は人に合わせるのではなく、お互いを理解することが

でき、自分がなかった彼女に自分が見えてくると思います。

 

自分が見えれば、嫌なことは嫌と言えるようになり、人から尊敬されるように

なるのではないかと思います。

 

私は彼女に、自分を大切にするのではなく、人を大切にしてみてはと

アドバイスしました。

 

残念ながら彼女は私のアドバイスを聞いてくれませんでした。

彼女には私のアドバイスを受け入れるだけのこころに余裕がないようでした。

 

自分を大切にすることの難しさを理解した彼女は、元のようにお人好しに戻り、

人に好かれるようになりました。

 

彼女が選んだ人生、私はそれ以上何も言えませんでした。