早朝の散歩

 

私は今朝5時前に目を覚まし、カーテンを開けて外を見たところ、空には雲が少なく

いい天気になりそうだったので、散歩に出かけました。

 

車で5分ほどの山の上にある新興住宅地に行きました。

そこには広い公園があり、野球ができる広いグランドとテニス場などがあり

歩いて一周すると5、6分かかります。

 

30台くらい止められる無料駐車場もあります。

今朝は少し肌寒く、もう一枚、上着を着てきた方がよかったかなと思いました。

 

公園には木がたくさんあって、小鳥の鳴き声が聞こえます。

多くの鳴き声が聞こえますが、ウグイスの鳴き声が特に目立って聞こえます。

 

家を出るころはまだ薄暗かったのですがだいぶ明るくなりました。

青空には白い絵の具で書いた筆のあとが残っています。

 

前からジョギングする女性とすれ違いました、彼女はマスクをしています。

こんな早朝の田舎で人がいないのにマスクなんかしなくてもいいのにと思いました。

 

コロナが日常化したのでしょうか、悲しいことです。

でもその走る姿を見ると、元気な身体で人生を乗り切ろうという意欲を感じました。

 

しばらく歩いているとこちらを見ている動物がいました。

何かと思って近づいてみると鹿です、すぐに山の中に逃げていきましたが

鹿を見たのは10年ぶりです。

 

足元を見ると落ちた木の葉の間を小さなコガネムシが歩いています、

一寸の虫にも五分の魂、そっとよけました。

 

遠くの山を見ると上半分に太陽の光が当たり、下半分はまだ影です。

住宅地をあるいてみました、新しいピカピカの家が並んでいます。

 

メイン道路にはバス停がありました。

時刻表を見ると平日の運行は1日17便、休日はもっと少なかったです。

なので、ほとんどの家にはクルマが2台あります。

 

こんな田舎でも新築で土地が50坪程度なら2千数百万円はするでしょう。

ローンの支払いのことを思うと、辛いだろうなと思いました。

 

後戻りできないし、人生の選択肢を狭めるかもしれませんね。

食べるだけならもっと自由で違う人生があったかもと思います。

 

子犬を連れて私とすれ違う中年男性、面識のない私に笑顔であいさつ。

私も返す、街中では感じられない生きたこころとの出会い、朝から気分がいい。

きっとこの男性、愛でこころが生き生きしているのでしょう。

 

そのうち、老夫婦が手をつないで並んで楽しそうに歩いています。

私はこれが人生の幸せな終着駅かなと思いました。

 

過去にはたくさんの苦労もあったでしょう、でも、終わりよければすべてよし。

生きていくことさえ厳しい今の世の中、朝日に伸びる長い影に隠れて、そこまで

行けず脱線する人の数知れず。

 

 約1時間散歩しました、少し体が熱くなりました。

 

その頃には太陽がすっかり昇り、東の空にまぶしく輝いています。

そろそろ西の空に沈む夕日が似合う私は、輝いていた頃がなつかしいです。

 

朝寝坊をしているあなた、さぞかし疲れているのでしょうね、同情します。

せっかくの日曜日、ゆっくり休んで下さい。

 

家に帰って飲んだコーヒーは、甘くもあり、苦くもある、人生のような味でした。